アルタイル*キミと見上げた空【完】
外に出ると、もうすっかり陽は落ちて、暗くなってる。
凱……、あれからほとんどしゃべらない。
「凱……、私、ね……」
「汐!」
言いかけた私の言葉は凱の笑顔で遮られた。
「今晩さ、メシまたつくってよ」
「え……?」
「メニューはそうだな…お前に任せるから、な?よしっ、買い出しだ!」
「ちょ、凱!?」
戸惑う私の腕をぶんぶんふって凱は歩き出した。
……強引すぎるよ、凱…。
でも今はそのほうがいい。
いつもみたいでいい…。