アルタイル*キミと見上げた空【完】
行き交う人の流れはますます多くなっている。
ベンチに座り、空を見上げた。
時々広がる花火の光に遠慮するように、ひとつふたつ遠慮がちに星が空の上に瞬いてる。
遠慮することないのに。
あなたたちが本当の主役なのに。
花火が上がると、一瞬止まる人の流れと歓声に、私は小さく息をついて視線を元に戻そうとした、
その時。
「あ~~~!」
という小さい女の子の声と共に、夜空の中をふわふわと飛んでいくのは、
銀色のフウセン。
屋台でさっきいっぱい浮いてたやつだ。