アルタイル*キミと見上げた空【完】

「あ、トモからメールだ・・・今練習終わったんだって」


携帯を開いて凛がつぶやいた。


「そうだ!汐も一緒に今からご飯食べに行かない?」


「ごめん・・・今日はちょっと・・・」


「…もしかして、修也さん?」


「うん」



うなずいた私に、凛はあーあ、とため息をついてうえを見上げた。


「修也さん、最近ますますかっこよくなってない?てか、また雑誌に載ってたよ、ほら」


凛がカバンから取り出した情報誌。


その中のページに、爽やかそうな笑顔の修ちゃんの横顔があった。


「でさ、これって絶対、汐だよね?」


「え?」


よく見るとその写真の端のほうで笑ってる女の子は・・・


「ホントだ」


いつの間に撮られたんだろう、、、確かに私だ。


なんで笑ってるのかは覚えてないけど・・・・


「こんな写真出ちゃって・・・・汐、修也ファンに恨まれるよ〜?だって確実に修也さん汐のこと見て笑ってるでしょ?もう好きです、ってバレバレだし」



「え?そう、かなぁ・・・・?」


キョリもあるから、そんなことはないと思うし・・・・


「私を見てたとは限らないでしょ?」


「ハッハ〜〜!修也さんが汐を見るときはいつもこうなの!周りから見てたらすぐわかるから!!」


そ、そうですか?
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