アルタイル*キミと見上げた空【完】

「わぁっ・・・」


思わず声を出した口を慌てて押さえた。


すごい・・・・。



これって、本当に個人のバースデイパーティ?



貸し切られたレストランのホールに並んだ豪華な料理。



テレビとかで見たことがあるような人もちらちらいるし・・・。



何これ?



確実に「お誕生会」と言う言葉では済まされないよね。


確かに・・・・・


「パーティだよね・・・」


「ははっ、汐何つぶやいてんの?」


隣の修ちゃんが面白そうに笑って私の頭に手を置いた。


「だって、これって・・・・すごいよ。毎年こんな感じなの?」


「ん~・・・・今年は特に派手かもな。多分・・・」


「多分?」


「汐が来る、って聞いて親父すげー楽しみにしてたし」


「え?」


「そ。これってただ単に、親父がお前に会えるの浮かれてるだけ、の会とも言えるかもな」



は?


あわてて修ちゃんを見た瞬間にぽんっと肩を叩かれた。


「汐ちゃん、よく来てくれたわね」


あ・・・・。


修ちゃんのお母さんだ。






< 437 / 640 >

この作品をシェア

pagetop