アルタイル*キミと見上げた空【完】
「修兄〜〜っ・・・・・あ、ごめん・・・」
かけられた声に思わず体を離した。
すまなそうに顔を少ししかめてる女の子・・・誰?
「サキ、お前帰ってたのか?」
「うん・・・・って、ごめんね。なんか邪魔、しちゃった?・・・・・もしかしてこの人が汐さん?」
「え、あ、はい・・・」
「うわー。可愛い〜綺麗〜〜!」
「え?えっと・・・」
そうやって、私の手をとってにこにこと笑ってる女の子。
顔が小さくて、長い栗色のストレートの髪。
背が高くて・・・・モデルさん、みたい。
「おい、サキ。汐がびっくりしてるから手ぇ、離せよ」
「あ、ごめんなさい。って・・・修兄、私にヤキモチやかなくてもいいよ、ね〜〜〜?」
ね〜?
って私に言ってる?
長いまつげの影が映ってるような栗色の瞳に見つめられて、ついどぎまぎしてしまう私。
「私は、サキ。修兄のいとこだよ」
いとこ?
ぱっと修ちゃんを見ると、修ちゃんはあきらめたように笑ってこくんと首を振った。