アルタイル*キミと見上げた空【完】
「サキ、中に入らないのか?」
「う〜〜ん。なんか遅れちゃったから入りづらくって・・・あれ?そういえば修兄達こそなんでここにいるの?」
「いや・・・えっと・・・・・」
「おじさんが修兄のこと探してたよ。さっき」
「あ、もしかして汐のことじゃないかな……けど、お前、今、中に戻るのしんどいだろ?」
「え…あ、ううん。大丈夫だよ」
「ダメだって。ほら」
「や」
ふいに私のおでこに修ちゃんのおでこがくっつけられ、顔がカッ、と熱くなるのがわかった。
「汐、疲れたんだよ、きっと。……待ってて、今父さんに言ってくるから」
そう言って私をソファに座らせ、修ちゃんは再び扉の中に消えてしまった。