アルタイル*キミと見上げた空【完】
「返事は、まだいい。よく考えて」
「修ちゃん?」
「やばい。俺、すげードキドキしてる。お前の答え聞く余裕が、今はない」
修ちゃん、だから、私の答えは決まってるんだって。
「修ちゃんっ」
言いかけた私の頭ごと今度は強く抱きしめられた。
修ちゃん・・・・・
「汐、好きだよ」
小さくもらした修ちゃんの声は波の音に消えていく。
少し震えた彼の腕にぎゅっとつかまりながら、今日満月で星があまり見えないことにほっとして、目を閉じた。