アルタイル*キミと見上げた空【完】

「返事は、まだいい。よく考えて」


「修ちゃん?」


「やばい。俺、すげードキドキしてる。お前の答え聞く余裕が、今はない」


修ちゃん、だから、私の答えは決まってるんだって。


「修ちゃんっ」


言いかけた私の頭ごと今度は強く抱きしめられた。


修ちゃん・・・・・


「汐、好きだよ」


小さくもらした修ちゃんの声は波の音に消えていく。


少し震えた彼の腕にぎゅっとつかまりながら、今日満月で星があまり見えないことにほっとして、目を閉じた。




< 451 / 640 >

この作品をシェア

pagetop