アルタイル*キミと見上げた空【完】
「ほら、今月号の雑誌。ファッション誌にまで出てるよ、修也さん」
凛がバッグから広げた雑誌の中に写るいくつもの修ちゃんの笑顔。
「はぁ・・・・ホントだ」
「ホントだ、じゃないよ?・・・・・って、まぁ・・・修也さんに限ってそんな心配ないと思うけどさ」
「???」
「ほら・・・・たとえば、浮気とか・・・」
浮気?
「私は心配だよ。トモもああ見えて最近ファンの女の子が増えたとか、鼻のばしちゃってたからさ」
浮気・・・・。
「ほらさ、修也さんには関係のない話だって、ね!!」
「凛~~~~!!ちょっとタオル持ってきて~~!!」
コートの中から、他の選手に冷やかされながらトモが凛を呼ぶのを聞いて、
「ったく・・・・」
と言いながら、他の女の子達に少し見せ付けるようにしてコートに向かって降りていった。
うーん。そういうところも、変わってないかも。