アルタイル*キミと見上げた空【完】
「気持ち、わかるよ。・・・そんな人に会えてよかったね」
「汐さん・・・・っ!」
少しうるんだ瞳で見上げられると同姓ながらドキッとしちゃう。
本当に・・・かわいいな。
「汐さんも、修兄がそんな人なんですよね。うらやましいな・・・相手の人も私を好きでいてくれるって・・・」
「う、うん・・・・」
さっき、ふいに頭に浮かんだのは・・・・本当は修ちゃんとは違う思い出。
なんとなくサキちゃんの目を見ることが出来なくて、視線を泳がせた。
サキちゃんはそんな私の様子なんて気がつかない様子で、言葉を続けた。
「本当だよ?修兄は全部完璧だもん・・・・私もあこがれてた、って前言ったでしょ?今の彼はね、初めて修兄を超えた人なんだ」
サキちゃんのほっぺがピンク色で、本当にお人形みたい。
可愛いな。
「修兄が汐さんのこと好きなのを見てて、単純にいいなぁ、って思ったの。こんな風にまっすぐに人を好きになれたらいいなぁ、って」
胸の奥がジンと重くなる。
「しかもね、修兄がきっかけで今の彼と出会えたんだ。だから、好きとは違うところですごく感謝してる」
修ちゃんがきっかけ?