アルタイル*キミと見上げた空【完】
「??」
修ちゃんがきっかけ、ってどういうこと?
そのことを聞こうとしたときに、先にサキちゃんが嬉しそうに手を叩いた。
「そうだ!・・・汐さん、修兄にプロポーズ、されたって本当?」
「え?」
うふふ、とサキちゃんは笑って、私の手をとった。
「実はね・・・修兄に指輪の相談、されたから、もしかして、って」
「う、うん」
「キャー!おめでとう!!」
私の手をぶんぶん振ってサキちゃんはニコニコと笑った。
「式はいつ?出来れば早いほうがいいなぁ。私こっちにいる間に。でも向こう行ってても絶対に参加しちゃうけどね!」
え、えっと・・・・
大変盛り上がってるところ、申し訳ありませんが・・・
「えっとね・・・・サキちゃん。まだ決まったわけじゃないから」
「え?式場?新居?」
「いや、あの・・・・まだ返事は、してないんだ」
「え?」
サキちゃんは一瞬表情を固めてから、ふーと息をついた。
「ごめんね。なんか嬉しくて私が興奮してどうするんだ、って感じだよね。本当、汐さん、ごめんね・・・・」
いや、あの・・・また何か極端に勘違いしてる?
「サキちゃん?私・・・・断ってもないよ?」
「え?・・・・あ~~っ、良かった~~・・・・」
そうやって、サキちゃんは上を向いてからニコッと私の顔を見てペロッと舌を出した。