アルタイル*キミと見上げた空【完】
「修也さんのイトコ?」
そう言ってから、凜はハ〜、と息を吐いて天井を見上げた。
「天は二物を与えず、っていうけど、修也さんの家系にいたってはそんな言葉ありえない、って感じだよね?」
「うん。私も正直そう思った」
「だよね〜。彼女ね、アメリカに留学中らしくて、それの縁もあって、今回のこのイベントのPRのイメージキャラクターにもなってるんだよ」
へぇ〜…そうなんだ。
確かに……。
さっきからコートの外のベンチに座って誰かと話してるサキちゃんは、いるだけで周りが明るくなるようなそんな雰囲気をもっている。