アルタイル*キミと見上げた空【完】
それぞれのキョリ
その後のことは、なんだか夢の中にいるようで、あんまり覚えてないんだ。
ただ、心配そうな凜の視線と、探った鞄の中の携帯にいつの間にか修ちゃんからのメールが届いててドキッとしたのを覚えてる。
それは、
終わったらご飯食べに行こう、
というような、いつもと変わらない調子の内容で。
だから、なおさら私はいつも通りにいなきゃならない、って思ったんだ。
確かに……前からこうなることは予想できてたわけだし。
そう考えるとやっと、冷静に考えられるような気がした。
あれからもう4年。
私はもう高校生の私じゃない。