アルタイル*キミと見上げた空【完】
・・・後から考えてもすごく恥ずかしかったけど、その後すぐに修ちゃんが私をスタッフの一人として紹介してくれたおかげで、一気に皆ともしゃべれるようになった。
・・・・・
「修ちゃん、今日は本当にありがと」
帰り道のタクシーの後部座席で、座席に深く腰かけ、目を閉じてる修ちゃんに、そういうと、修ちゃんの掌が私の右手を包んだ。
「こっちこそ、サンキュ、な」
「え?」
「本当はさ、俺も少し迷ってた」
「?」
「実際、今日向こうのチームを見てさ、正直無理かもな、なんて思ってしまった俺がいるんだ・・・・けど、さっき汐がちゃんと冷静に見てくれて意見を言ってくれたから・・・・本当、助かった」
そう言って、修ちゃんは私を見てニコッと笑ってから、窓の外に視線を移した。