アルタイル*キミと見上げた空【完】
凛とお母さんはいつもこんな感じだ。
けど、本当はすごく仲良しなんだよね。
「相変わらず、だね。うらやましい」
そういう私に、何が~~?と言って顔を赤くしてから、それを誤魔化すように凛がコップの麦茶を一口飲んだ。
「今日の花火大会、浴衣で集合、だなんて・・・全く何考えてんだろうね、トモは」
クスクス・・・・
今夜行われる花火大会に、バスケチームの有志で参加しよう!と言う話になったのは、2日前。
浴衣で行こうぜ!と言う話になったのは、向こうのチームとも親善をかねてるから、という理由で。
「汐・・・大丈夫?」
何度か凛には心配されたけど・・・・なんとなく「彼」は来ないような気がしてた。
打ち上げ花火・・・・嫌いだったよね。
サキちゃんから時々くるメールでも、凱は参加しないだろう、ということが予想できたから、気が楽だった。
それより、今の私にとって気がかりなのは・・・