アルタイル*キミと見上げた空【完】
「そ、そっか…そうだよな。俺らまだまだイケる年だし、帰ってくるはずないよな」
トモ……寂しそう。
なんとなく、次の言葉が誰からも続かないまま、時間が流れる。
そんな中、
「ガイ〜〜っ!」
高い声が響いたと思ったら凱の腕をつかむ細くて白い手。
サキちゃん…!
「今聞いたよ。もしかして皆同じ高校だったの?」
「え……、うん。そうだけど?」
知らなかったんだ。てっきり凱か、そうじゃなくても修ちゃんから聞いてるものだと思ってた。
「えーっ!ずっとガイはアメリカにいたとばっかり思ってたのに。私も高校生のガイに会いたかったな〜」
ね、ね?と屈託なく笑うサキちゃんに、私や凛達は思わず言葉が詰まった。
ということは…やっぱり知らない、んだよね。
知らなければ、知らないほうが……いいのかも、しれないし。
「あれ~?もしかして考えれないくらいイケてなかったとか?あはは。私全然そういうの気にしないよ?過去がどうでも、今のガイが素敵だって変わりはないんだし」
うっ。
すごい…。ここまでハッキリきっかり言われると…。恥ずかしいとか思うこっちが考えすぎ?とか思っちゃう。