アルタイル*キミと見上げた空【完】

もう風船の持ち主はそこにはいないのに、私はなぜか妙に気になって、その紐の先を探した。



少し……高いかも。



もう少し、ほんの少し……。




ぎりぎりまで背を伸ばすけど、なかなか指の先が紐に触れない。



うーんっ。だめか…。



と、その時。



茂みの奥から何か話し声が聞こえて、



ひょいと、のぞいてみると……。




……見なきゃよかった。




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