アルタイル*キミと見上げた空【完】
部員の子達とふざけながら、体育館を出て行くコーチの背中をただ黙って眺める私の肩に手を置いて、凛子は笑っていうんだ。
「ほら、早く!着替えよ」
「・・・うんっ」
やっぱり凛子にはばれてる。
早速着替えた私達は急いで玄関へと向かった。
「凛!」
玄関先で待ってるのは、凛子の彼氏、トモ。
トモは男子バスケ部キャプテン。
私達と同じ高校3年生。
凛子も背が高いほうだから、ってだけじゃないけど、
すごくお似合いの2人なんだ。
「じゃ、汐・・・またあした!」
「うん、バイバイ!」
手を振ってから、私は靴箱で靴を取り出し、靴下のまま今度は別の方向へ走り出す。
着いたのは・・・学校の裏玄関。
そこで靴を履いて外へ出る。
・・・・あれ?
きょろきょろと周りを見渡す私の横顔に車のライトが斜めに当たった。