アルタイル*キミと見上げた空【完】

「ちょ・・・・・」


ちょっと、まって。


と言おうとした時に、隣から修ちゃんの声がした。


「決まってないから。そんな話」



え?


と隣を見上げるのと、皆が「え~~~?そうなの??」とがっかりしたような、そんな声が出るのとほぼ同時だった。


修ちゃん。


「付き合ってるのは、確かだけど。そんな話には・・・まぁ、いい。ほら汐、帰ろう」


私の肩を抱いてそこから離れようとした修ちゃんの浴衣をぎゅっと掴んだ。


・・・一瞬、ほっとしたんだ。


凱の前でこんな話を聞かれたくなかったから。



けど・・・・


私は『もうあの頃の私じゃない』



「修ちゃん、待って!」


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