アルタイル*キミと見上げた空【完】
もう一度布団にもぐると、修ちゃんの胸が温かく体を包んでくれる。
「汐・・・・」
「ん?」
「・・・・・・・ホントにいいの?」
「え?」
顔を上げようとするけど、修ちゃんの腕で押さえられてしまった。
「汐、話したいことが・・・」
修ちゃんの声がいつもより低く感じるのは、胸越しにきこえるからだけじゃ、ないよね。
・・・・?
何?
って聞こうとしたときに、電話のなる音が響いた。
「修ちゃん?」
「ごめん。なんでもない」
修ちゃんがベッドから抜け出て受話器をとるのをぼんやり見ながら、なんとなく麻痺したような頭の中をスッキリさせるために目を閉じた。