アルタイル*キミと見上げた空【完】
「は?いきなりなんだよ・・・・?うん、うん・・・」
電話口の修ちゃんは戸惑ったような口調だ。
あの話し方は、もしかして、お父さんとかお母さん、かな?
時計を見ると、もう8時をまわってる。
今日は土曜日とはいえ・・・夕方から練習もあるし、そろそろ帰らなきゃ。
布団から起き上がって、昨日脱いだままの浴衣を見つめると、昨日の凛の言葉を思い出した。
あの逆プロポーズの後、着替えを取りに凛の家に寄った私に、
「バカ汐」
と一言言ってから、
「汐が、幸せなら、どんな選択でも応援したい」
って言ってくれた親友の言葉。
・・・きっと凛は私のいろんな気持ちに気がついてるんだよね。
だから、あえて何も言わないでいてくれるんだ・・・。