アルタイル*キミと見上げた空【完】
「汐?」
寝室の方にぴょこっと顔を出した修ちゃんが少し困ったような表情で着替えのすんだ私に声をかけた。
「何?」
「いや・・・今日暇?」
「??学校はないから、夕方から練習だけだけど?」
「急に、なんだけど、母さんがぜひ汐と食事がしたい、って言ってるんだ」
「え?」
「嫌なら断って!俺も、ちょっと用事があるから一緒に行けるわけじゃないし・・・」
「ううん。大丈夫だよ?修ちゃん、無理しないでね」
「・・・・サンキュ。俺も終わり次第行くから」
ほっとした表情を見せる修ちゃんに思わずぷっと噴出してしまった。
「そんなに気をつかわなくてもいいのに・・・」
「いやさ・・・・・・あ、うん・・・そうか・・・」
照れる修ちゃんがなんだか無性に可愛くて、近づいて頬にキスをした。
今からはずっと一緒なんだね。
いろんな表情を見て、もっともっと好きになっていきたいな。
うん。
わたしはきっともっと好きになる、修ちゃんのこと。
きっと、きっと・・・・。