アルタイル*キミと見上げた空【完】
「汐?」
再び目を開けたときに見える白い天井は、さっきの夢と同じ・・・。
夢?
顔を動かすと、私の頭に手を置いて修ちゃんが心配そうにこちらを見つめてた。
「修・・・ちゃん?」
「お前、すごい熱だったぞ。ずっと眠ってたんだ」
「え?」
壁にかけられた時計を見ると、もうすぐ下校時間になろうとしていた。
「今日は練習いいから帰りなさい」
保健室の中だからだろう、しっかりコーチの口調になってるし。
くすくす笑うと修ちゃんがため息をついて私の手を握った。
「本当に、身が持たない。心配かけるな」
「ごめん・・・」
思わず布団を引き上げて謝った私を、
「その顔やばいから」
って、額に軽くキスを落としていく。