アルタイル*キミと見上げた空【完】
「昨日倒れたばかりなのに、2泊も大丈夫かよ・・・」
「大丈夫だって!」
そう、今日から男子バスケ部は大会前の調整。
学校の連休にあわせて、ミニ合宿をするって決まってたんだ。
一応強豪校というだけあって、部員数も多い我が部では、
多分、凛一人じゃ手が絶対に回らないと、思うから。
「無理すんなよ・・・?」
「うん」
「・・・ま、俺も汐がいてくれたらすげー力出るけどな」
「・・・うん」
「一緒に堂々とお泊りできる、っていうのは、なかなか・・・」
「ばかっ」
ははは、って修ちゃんは笑ってるけど。
付き合ってもう少しで半年。
修ちゃんも大学で現役の選手だし。練習もあるし。
私達がこうやって朝から晩までずーっと一緒にいる、っていうのは考えてみればはじめてのことで・・・。
「何?期待してくれてる?」
信号待ちの彼が私の顔を意地悪そうに覗きこんでくるのを、
私は顔を赤くして、軽く頭を叩いた。