アルタイル*キミと見上げた空【完】
あの時と同じ。
夏の終わりの風が吹き通っていく河原の上。
「凱っ!」
叫んだ声に、
大きな背中がゆっくりと振り返った。
「汐~!すっげーきれいに見える・・・ほら」
彼が指差した先に広がるのは・・・・
ずっと一緒に見たかった星空。
風が草をさらって、その中に、あの頃の私達がいた。
あの時言えなかった言葉。
大好き。
大好きだよ。
これからは、ずっと一緒だよ。ずっと、ずっと・・・・
そして、約束しよう。
また・・・・
また一緒に星を見よう、って。
アルタイル・キミと見上げた空
fin