アルタイル*キミと見上げた空【完】

火照った頬をぺちぺちと叩いて、



私はよし!と自分に渇をいれた。



切り替え。切り替え。



体育館の扉を開けて、まっすぐに用具室に向かう。



合宿はこの学校で出来るわけじゃないから、



一年生が来るまでに、少しは移動の用意をしておかないと・・・。




ギ、ギギギ~~



重い扉が開くと、少し暗い用具室に、朝陽が細く差し込んでいる。



えっと。



ボールは何個持っていけばいいんだろう。



あと、スコアボードも持っていかなくちゃ。



脚立に足を乗せて棚の上においてある箱を取ろうとしたとき、



キラッと光が瞬いたような気がして一瞬目を閉じバランスが・・・



「キャッ!」



ボスッ。



「いてー・・・」






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