アルタイル*キミと見上げた空【完】

修ちゃんのことは、コーチとして学校に来る前から知ってた。



紹介してくれたのは、トモ。凛子の彼氏ね。



紹介というか、トモが偉大なる先輩の進んだ大学に興味を持ったから、



その付き添いで凛子と訪れた学園祭で、修ちゃんに出会った。



かっこよすぎる・・・と凛子は口を半分開けて絶句してたよね。



さらさらした髪の毛が風に揺れて、その奥の瞳がすごく優しそうだなって思ったことが、記憶に残ってる。




けど、なんとなく話すタイミングもなくて、私は少し暗くなりかけてた空ばかり見てた。



星はまだ出てない。



ていうより、このまぶしいくらいのお祭りのお店の明かりで少し見えにくいかも。



「あ、星見えた」


横からふいにかけられた声に隣を見上げると、


「栗原さん」が手を伸ばして空を指差してた。






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