おつかれマイハニー
出会い
「水雫!!またウチら同じクラスだよー!!」
「ほんと!?やったー!」
中学三年に進級した。
まだ雪が残る校庭では、新しいクラス名簿が貼り出されていた。
去年同じクラスで仲が良かった真陽は、私より一足先に掲示を確認したようだ。
「他には誰かいた?私も見たい」
二人で人をかき分けて掲示の前まで辿り着く。
あちらこちらから、同じクラスになった喜びやクラスが離れた寂しさを語り合う大きな声が聞こえる。がやがやとうるさい。
「あたしの仲いいこはあんまりいなかったー。水雫は?」
「私も……」
男子に至っては知らない名前ばかりが列挙されていた。
人付き合いが得意ではない私にとって、これは憂鬱なことだ。
(ただでさえ男子苦手なのに……)
そう思いながら、人混みを抜け出そうとしたときだった。