おつかれマイハニー
真陽の隣の名前を見てみると、去年真陽に告白して振られた仲野という人だった。
真陽はこの学校では有名人だ。
可愛くて、気さくで、いつもクラスの中心にいるようなタイプだった。
真陽は仲野という名前を指で突きながら言った。
「こいつ友達でいようって言ったのにあたしのこと避けるんだもん。意味わかんない」
次に私の名前を指して言った。
「水雫窓際の一番後ろじゃん!
堀川なのにー」
言われて私も覗きこむ。
「ほんとだ。マ行とかいないんだね」
これは嬉しかった。
「隣はー、矢澤って人か。水雫男苦手だからねー。変な奴じゃなきゃいいけど」
「……うん」