ちょっと待って、流れ星
流れ星を見れたことが嬉しくて、嬉しくて、少し、お母さんに近付けた気がして、目頭が熱くなる。

溢れようとした涙を拭おうとしたとき、視界がぐらり、と揺れた。


窓から身を乗り出していたことを忘れていたからだ。

ここは一軒家の二階。


高さはそれほどないが、時間が止まったように感じた。

目の前に、いっぱいの夜空が広がる。


嗚呼、落ちる。

その時のわたしはひどく冷静だった。
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