らぶ★ぱにっく




「綺麗でしょ?今日」



ゴロンと地べたに寝転がってあたしを見ながら言った



あたしは小さく頷いて遙の隣に座った




「俺さ…嫌な事とか悩みとかあったら空を見上げるんだ」

「ん…」

「そしたら…なんか心がスーって楽になって、悩みなんか無くなる」




あたしも一緒に空を見上げた



ただ、それだけなのに…空からたくさん元気をもらった様な気がした――…





あぁ…あたしは、



"悩みがある数だけ幸せなんだ"



そう思えるようになったんだ




ねぇ…遙?
遙があたしを屋上に連れて来た理由はその事をあたしに伝えたかったから?





"悩みがある数だけ幸せ"



そう伝えたかったのかな?





「あ…りがとう」

「え…?」

「…何もないっ」



涙を拭いて遙に笑ってみせた






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