らぶ★ぱにっく



暫く歩き続けると暗い路地裏に辿りついた。



"…迷った"



なんて思ってながら歩いて行くと…




「ん…ふぁ…たく…と…」

「黙ってろよ…」

「…だって…気持…いい…あッ…やぁ…」



目の前に信じられない光景が広がった――…



「卓都…大好き…」

「…ん」



それは…卓都と知らない人が抱き合っている所だった――…



「…っ!!!」



足と手の力が抜けていくのが分かった。



声が出なくて、見たくないのに目は逸らせなかった…



ボトッ―…



手から鞄が落ちる。



卓都と知らない人がこっちを見る―…


卓都と目が合った――…



「…要」

「あ…あは…ごめんなさい…ごめッ…邪魔…して…クッ…」




あたしは急いで鞄を拾い上げ走って逃げた。





< 26 / 239 >

この作品をシェア

pagetop