伝説プリンセス
グーナル町は
銃声とオッサンたちの笑い声でまみれていた。
人売りの軽トラックから降りて
町の中に入ってみると
西部劇にでも出てきそうな店に
ウエスタン風の音楽が外まで流れ
カウボーイのオッサンたちが
大ジョッキを持って
楽しく宴を開いていた。
「おめぇが言ってたのと全然違うじゃねぇ〜か。
何がヤクザだ。」
ユウは人売りの頭をペチンッと叩いた。
(なんとも中身がなさそうな音だ。)
「いやぁ…そんなハズでは…」
人売りが痛さ故か頭を抱えると
遠くから銃声が鳴り響いた。
そうだ、町に入る前に聞こえた銃声。
奥で何か起こっているのかもしれない。
「行ってみよう!」
あたしたちは走り出した。
そこにはカウボーイたちが
遠くのほうに置いたビンを
ピストルで撃ち割っていた。
「なんだ?射的か?」
あたしは通り過ぎようと横に歩いたら
立ち止まっているヒロにぶつかった。
「もしかして…ピストルタイマンの…」