伝説プリンセス
「オォレが死ぬわけないだろー!」
かっかっかっとどっかのちょんまげのじーさんみたいに笑う
死んだはずのヒロはピンピンしていた。
(in 人売りの軽トラック)
「おおおおおおおお化け~~~!!!??」
あたしはヒカルの後ろに隠れた。
「戦士~。オレ、お化け扱いされた~。」
ヒロはユウに泣きついた。
ユウは笑いをこらえる。
「ヒロは生きてんぞ。」
「だ・・・だって・・・血・・・。」
"ああ"と思いだしたようにヒロは胸についた赤い染みを見る。
「これ血じゃないよ。
お前が見つけたタスケの実。」
タスケの実・・・
3日前、あたしが見つけた赤い実だ。
「確か…普通の木の実の役割以外では
タスケの実は死んだふりをする時に
使われることが多い木の実ですよね。
胸を撃たれてもそこにタスケの実を入れておけば
実の固さで盾になりますから。」
ヒカルは今更思い出すかのようにいつものトーンで言った。
これじゃあ、あたしだけ知らなかったみたいじゃん。