伝説プリンセス


「なんでミミーはあたしに手形を渡したの?」


「それは俺が頼んだ。」


ユウは自分を指さす。



「そして、ヒロをここに誘導したのも俺。


まぁ、ヒカルにはバレていたみたいだがな。」


ユウはチラとヒカルを見る。



「いえ、ユウ兄が関わっているとまではさすがに頭が回りませんでした。


それにヒロ兄の死んだ演技が上手すぎて

まさか本当に死んだのではないか不安になりました。


でも、その前に今日のヒロ兄はいつもより少しおかしかったので

冷静さは失いませんでした。」


"ヤな奴~"とヒロは苦笑いする。


(ヒロが撃たれた直後、ヒカルの手が震えていたのは伏せておこう。)



「あの試合、あのままヒロさんの本気が続いていれば、


ヒロさんは勝っていましたよ。」



「お~い、執事。オレを買いかぶりすぎだよ~。」


と満更でもなくヒロはヒカルの肩を叩き笑う。



あたしはほっと肩を撫で下ろした。


ヒロは生きている。


よかった・・・。



「さて、幸せの国に行きますか!!」


人売りが窓から顔を出して声をかける。


「幸せの国に何があるんだ?」


「デイビットとサチが居る。」


「なに!?今すぐそこに行くぞ!!野郎ども!!」


「オオー!」



また4人で旅が出来る。





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