伝説プリンセス
オレは息を吐いた。
「オレは負ける。それでいいだろう?」
「へぇ、同情を買うのか。」
「オレはそこまで冷血じゃないんで。」
オレは笑いをこらえられなかった。
すると、ササッと砂をこする音が聴こえた。
「わかった。
お前がどんな猿芝居を見せてくれるか見ものだ。
その芝居の上手さでお前に協力してやるよ。」
オレはフッと笑った。
「それは有り難いね。」
オレは砂の小さな音をたててその場から離れた。