伝説プリンセス
「でも、何も知らなかった。
旅に出かけようとしたことも。
ああゆうタイプが好みだったことも…。
それで、自分に腹が立って・・・」
「タイプの話は俺も理解しずらいな。」
二人で小さく笑った。
やっぱりヒカルは自分の感情が
なんなのか気付いてないや。
「明日の大会がんばれよ。」
ヒカルは深くうなずいた。
結果は予想しない。
誰が笑うかなくかも。
「おまえらぁ~、まだ起きてんのかよぉ。」
目をこすりながらライナが歩いてきた。
「お嬢、風邪引きます!家にお戻りください。」
ヒカルは立ち上がりブランケットをライナの肩にかけて
家まで連れて行った。
その光景は兄妹にも見えた。
「お前…本当に頑張れよ。」
遠ざかるヒカルの背中に向けて
俺は言った。