伝説プリンセス




「でも、何も知らなかった。


 旅に出かけようとしたことも。


 ああゆうタイプが好みだったことも…。



 それで、自分に腹が立って・・・」





「タイプの話は俺も理解しずらいな。」



二人で小さく笑った。




やっぱりヒカルは自分の感情が

なんなのか気付いてないや。





「明日の大会がんばれよ。」


ヒカルは深くうなずいた。




結果は予想しない。



誰が笑うかなくかも。







「おまえらぁ~、まだ起きてんのかよぉ。」



目をこすりながらライナが歩いてきた。



「お嬢、風邪引きます!家にお戻りください。」



ヒカルは立ち上がりブランケットをライナの肩にかけて


家まで連れて行った。




その光景は兄妹にも見えた。





「お前…本当に頑張れよ。」




遠ざかるヒカルの背中に向けて



俺は言った。








< 20 / 395 >

この作品をシェア

pagetop