伝説プリンセス
ヒカル達が家に戻ったとき
後ろから声が聴こえた。
振り向くと
家々の間からデイビットと他の男共が通り過ぎる。
デイビットたちの会話に"ラフランス王国"という言葉が聴こえた。
たしか…ライナたちの故郷じゃねぇのか?
俺は音を立てずに奴らの後について行った。
「あの町長も金出しゃ分かってくれるもんッスね。」
デイビットの隣にいる奴がヒッヒッと不気味に笑った。
なんだ…!?
あいつワイロしてんのか!?
今度はデイビットが上を向きながら笑いだす。
「これでラフランス王国の姫と結婚し
俺は王様になるのさ!!」
なに!?
「デイビット様、もし成功したら俺たちにも…」
「分かってる。それ相応の物を渡すつもりだ。
明日は期待してるぞ。
お前たちの負けっぷりをな!!!!」
デイビットの周りの奴らは歓声を上げて喜ぶ。
こいつら…八百長するつもりだ…。
早く…早く誰かにこの事を・・・。
ヒカルに伝えなければ・・・。
家に帰ろうと後ろを向こうとした瞬間、
何者かに口をふさがれた。
両手が何かで絞められて動かない。
「お前…デイビット様の話を聞いてたな…。」
後ろから野太い声が恐怖を注ぐ。
つっ・・・捕まった・・・っ!?