伝説プリンセス




~Soldier~



湿っぽく薄気味悪い部屋に閉じ込められた俺。



(例えるとしたら牢屋だ。入った事はないけど。)




ちくしょー。



この檻のカギが外れたら


デイビットをブッ飛ばせるのに。






「クスクスクスクス」



どこからか女の笑い声が聴こえた。



あたりを見回したが人の姿はない。




「クスクスクスクス」



声は近くから聴こえる。




「ボーイ。アタイが助けてやろうか?」



パッと上を向いたが誰もいない。



でも、確かに上から声が聴こえる。



何か透明な塊がある気配さえする。





「誰だよ。」




俺は天井をパイプでつついた。




(パイプはヒカルと戦った時に使用したパイプだ。


 こいつはたぶんここから先、俺の相棒になるだろう。)



風(何か)が顔の横を通り過ぎ髪が揺らいだ。



すると、後ろからカチャンと物音が聴こえた。





「鍵が・・・開いた!?」





気づいたら何かの気配は消えていた。




「誰だか分かんないけどサンキュッ!」




俺は部屋を飛び出した。








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