伝説プリンセス
「せっかくのプロポーズ、申し訳ないが受け取れない。
あたしが今、ここに居るのは旅をするためだ。
それを放り出しで結婚するなど
あたしの誇りを傷付けることだ。」
そう、胸を張って堂々と言った。
お嬢…。
「それに旅をしてまだ長くは経っていないのに
結婚してチャンチャン♪と終わったら
あたしの冒険記、面白くないだろ?
だから、あたしはまだ結婚なんて重荷なもの背負わずに旅をしたい。」
お嬢はお嬢なりに考えていた。
それが僕の心を熱くする。
「ヒカル!ユウ!何ボーッとしてんのさ!
すぐさま出発するよ!」
「はい!」
「おう!」
僕は立ち上がり
ユウ兄は警備員を振り払った。
「お前らあの小娘共をとっ捕まえろっ!!!!!!」
後ろからデイビットの怒鳴り声が聞こえ
警備員や選手たちが一斉に追いかけてくる。
「キャホォーイ!
野郎共、走れ!走れ!」
お嬢の横顔は輝いていた。
これがお嬢が出した結論。
ホッとした。
お嬢にはお嬢らしい人生を送ってほしい。
そこへ少しでも僕が居ればいいな♪