伝説プリンセス
「なんだよ、あたしじゃ力になんないのかよ。」
イラッとした。
心の中がむしゃくしゃしてイガイガする。
ユウは息を吐く。
「そういうことじゃない。
遊びじゃないって事が言いたいんだ。」
「だから、どーせあたしは女でガキだから
役立たずって言いたいんだろ?」
腹立つ。
ユウも。
自分にも。
ユウの事はむしゃくしゃするけど
言っている事は確かすぎる。
あたしなんか何もできない口だけの役立たずだ。
ちくしょぉ…自分の無力さに泣きたくなってくる…。
「みんなで・・・行きましょう・・・。」
ヒカルが呟いた。
顔を上げるとヒカルの顔がほころんでいた。
「みんなで・・・ピーナッツ国に行きましょうよ♪」
ヒカルは立ち上がり、そっとあたしの手をつかんだ。
ヒカルの手が暖かい。
暖炉のせいかもしれないけど。
ヒカルに手を握られて心が落ち着く。
ありがと・・ヒカル。
あたし泣かないよ。