伝説プリンセス


「グラシリア王国」


あたしは呟いた。


ピキはあたしの言葉にハッとして

景色を見る。


「これがグラシリア…。

姫様の目的地だよね?」


「うん…」


「着いてよかった!」


ピキは無邪気に喜ぶ。


いつものあたしだったら

ピキのように何も考えないで素直に喜ぶだろう。


だけど、死屍団の登場のあとに

簡単に目的地に着くなんて

罠にしか思えない。


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