伝説プリンセス
オレたちはとりあえず客室に案内された。
フカフカなソファ。
父親が好きだったセンスの無いアート。
透き通る紅の茶。
この綺麗な匂い。
懐かしい。
「マリアが淹れてくれたの?」
「そうだよ。兄さんを歓迎するって事で」
「誰が歓迎するって!」
奥からずかずかと歩いてくるメイド兼教育係のマリア。
見ないうちにシワが増えたかい?
昔からよく怒られたっけ。
「相変わらず怒っている時に歩く姿はハシタナイね」