伝説プリンセス


バンッ!


ピストルの音が鳴り響く。


あたし…撃たれた!?


いや…何も感じない。




ドサッ




「サチィッ!!!!!!!???」





サチは倒れた。


血がドクドクと出る。



「いやあああああああっ!!」



なんで…


なんで…


サチが…



「もう武器は造る必要もない。


奴隷も必要ない。


奴隷なんてただのゴミでしかない。」


国王はホッホッホッと高笑いをする。



「ゴミなんかじゃない…」

あたしは国王を睨みつけた。



「サチはゴミなんかじゃない!!」


あたしは国王に近付こうと足を動かすと


何かに足をつかまれた。



「国王に…逆らっちゃダメ…。」


サチはあたしの足首をつかむ。



「言ったでしょ?


あたしは大丈夫だって…。」


サチ…。



サチ、あたし、このままサチのために何も出来ないなんてイヤ。



だから、サチ…



「足…離して…。」


「え…?」


「逆らわないから…足離して…。」


サチはヒモをほどくように
するする手を引っ込んだ。



逆らわない…。


怒りは溜っているけど

ここは冷静に…



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