伝説プリンセス
ドオオオオンッ!!!!!!!
今度は大きな鈍い音が鳴った。
目の前では椅子が倒れ
国王の右頬は何かに当たったのかへこんでいる。
そう、国王は倒れている。
あたしが国王に怒りをぶつける前に
怒りを抑えきれずに拳で国王を殴った…
「サチをゴミなんて言う
お前はゴミ以下だ。」
ユウが…。
ユウは暫くの間、国王を睨みつけ、
大きく深呼吸をしてあたしたちに振り向いた。
「ごめん!殴っちゃった☆」
ペロッとお茶目に舌を出す。
あたしとヒカルは思わず吹き出した。
「しょうがないですね。
ユウ兄がサチさんをおぶってくださいよ?」
「ハッハッハッ!
あたしゃ戦うより逃げるほうが専門なんさ!」
「みんな…」
サチは苦笑する。
「捕まえろ!国王を殴るなんて死刑だ!」
さっきまでフリーズしていた執事や兵士どもが一斉に大声を上げる。
「うっしゃあ〜!
てめぇ〜ら、捕まんじゃないぞ!
いますぐ城から脱出だぁ!」
うん!やっぱり旅って楽しい♪