伝説プリンセス



「おいら…親に捨てられたんだ。


 だから、ずっと一人で生きてきた。



 食料はいろんな店から盗んだ物を食べて


 生活していた。



 

 そんなある日、いつもどおり果物を盗んで


 逃げだそうとしていたんだけど



 まさかの挟み撃ちをされて大人に捕まった。




 絶体絶命で殺されるかと思った。



 だけど、そこを通りがかった男が俺を逃がしてくれた。





『そいつに命令したのはオレだよ。


 だから、そいつはなんも悪くない。



 あっ、このリンゴいただくね♪』





大人たちはおいらを離しヒロ兄を追いかけた。



それから、ヒロ兄はおいらの罪を全部かぶってくれた。





だけど・・・最近、様子がおかしいんだ…。」




ガキは手で涙を拭いて、ふぅっと落ち着いた。




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