伝説プリンセス
「だーとよ。」
横から女の声が聴こえた。
さっきの3人だ。
姫様は腕を組み、大人たちを見た。
「このガキが本当の犯人だって。」
「おぃバカッ!!何言ってんだよ!!」
オレの声に聞く耳を持たずに姫様は言う。
「まっ、確かにこのガキのほうが若くて
うまいダシができそうだけどなぁ~。」
そう言って、姫様はピキに笑いかける。
「そんな・・・」
ピキは信じられないように広げていた手を下ろす。
バカか!?あの姫!!!?
何変なこと言ってんだよ!!!
「ですが、彼のような物盗みを生み出す
この町自体が好ましくないですね。」
姫様の隣で執事がニコリと微笑む。
「てめぇら、火のない所に煙はたたぬって言葉知ってるか?
こんな落ちこぼれた男を捕まえる暇があるんだったら
このガキンチョの面倒でも見てやれよ。」
今度は戦士が面倒臭そうに吐き捨てた。
何言ってんだ・・・?こいつら・・・