伝説プリンセス



「なぁ…二人…」


さっきまで口を開けなかった姫様が


目線を下げて口を開いた。





「ヒカル・・・


 どこ行ったのかな・・・?」






姫様の声はいつもの元気な声ではなかった。



母親とはぐれた迷子の子供のように


寂しそうに下を向いている。




・・・あの執事。


いったいどこへ行ったんだ?




あいつだけ捕まってないとか?




いや…そんな事はないだろう…たぶん。




ちくしょっ、ここから抜け出せれば…




せめてネバー銃が手に届く場所にあれば…



オレは肩の高さで縛られている手を動かさそうとする。



しかし、びくともしない。




ちくしょっ…執事。。。



助けに来れるなら早く来い!!










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