伝説プリンセス
~Butler~
「ハッハッハッハッ。
見事な剣さばき。
どうやら才能は今も健全のようだな。」
暗闇の中
野太い声で豪快に笑う声とこもるような拍手。
「もしかして・・・グデアさんですか?」
拍手がやむ。
「いかにも、久しぶりだね。ヒカル君。
相変わらず、変わってないようだね。」
「グデアさんこそ。
元気そうで良かったです。」
昔からなぜか暗闇でも
多少の物体は見えた。
それはグデアさんのおかげかもしれない。
「どうだい?
少しは死屍団に入る気にはなってくれたかい?」
グデアさんはいつもの気さくなオジサンのような
喋り方で話してくれる。
「いえ、僕はお嬢に遣えるという
国王様との契約があるので遠慮させていただきます。」
「そうかそうか。
ハッハッハッハッ。
まったく変わらないなぁヒカル君は。」
そして、また豪快に笑うグデアさん。
そっと小さな風が吹く。
「だがな、ヒカル君。
そんな契約は皆無だ。
ただの宝の持ち腐れにしかならん。
今すぐ死屍団に入るんだ!!!」