伝説プリンセス
グデアさんが向ける剣がひやりと顎を触る。
「私に殺されたくなければ解放してやろう。
その代わり我が死屍団に入れ。」
「だけど…結局、僕はこの国の国王に殺される運命なんでしょう?」
「いや、私が解放して君が上手く逃げられれば話が変わる。
もちろん、仲間を助けようとしてもよい。
あのいかれた国王の考えている事も教えてやろうか?」
先ほどとは違った笑い方をするグデアさんは
もぅ僕が知っているグデアさんではなかった。
「なぜそこまで僕を入れようとするんです?」
「力が欲しいからだよ!」
急に高くなった声は発狂した獣の咆哮にも聞こえる。
「君の五感。
剣さばき。
そして、その目だ。」
「僕の…目…?」
僕は驚いて瞬きをする。
「そうだ。
その美しくブルーに輝く目が
我らのトレードマークになるのだ!!」
「トットレードマーク!?」
マヌケな裏返った声を出してしまった。