大空の唄‐second‐


「どうして、止めないの?」



『止めてほしいわけ?』


2人の間に沈黙が流れた。



しばらくしてその沈黙を破ったのは絢音だった。



「止めてほしいのかな、私?う-ん、ちょっと違うな。

ずっと夢だった、夢よりも遠い憧れだったから
自分がいざその道に進むって真剣に考えてなかったんだと思うの。


だから正直不安で、怖い。
SONG OF SKYのみんながどれだけすごいか改めて実感して
自分があの舞台に立つって考えたら、弱気になっちゃう。」



だから…絢音はそう言って深呼吸した。



「ごめん、今まだ頭の中ぐちゃぐちゃで上手く言葉に出来そうにないや。」



『いいじゃん。上手く話そうとしなくたって。
話せよ。どんな言葉でも気持でも受け止めるから。』



絢音は俺の言葉に驚いたように目を見開くと
ぐちゃぐちゃになったパーツを繋ぎ合わせるように語り始めた。



不安なこと


自信がないこと


でも音楽が好きで音楽を通して伝えたいことがたくさんあること


俺らからどう思われるのか考えてしまっていたこと


そして…



和葉のことが頭を過ってしまうこと



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